2012年8月3日金曜日

時空を超えたスタンドを体験できる。ジョジョ展 in S市杜王町



先日、荒木飛呂彦原画展 ジョジョ展 in S市杜王町 に行ってきました!
初のS市杜王町(もとい仙台)に上陸。そりゃぁもう、メチャクチャ楽しんできました☆

仙台は荒木先生の出身地であり、ジョジョの奇妙な冒険 第4部と第8部の舞台である「杜王町」のモデルとなった街で、ジョジョを語る上では切っても切れない場所です。
そんな街で荒木さんの原画展をやっているんだから、
「ねーちゃん!あしたって今さッ!」と、
ジョジョファンならポコに見習って即行動に移したことでしょう。
案の定、会場はジョジョファンで埋め尽くされ激混みでした。
(現在は平日限定の入場券も全て売り切れとのこと。行けなかったファンは東京で開催されるまで待つしかない。To Be Continued)

ではでは、どんな原画展だったのか多少のネタバレを含みつつ書き連ねて行きたいと思います。(注意:少しのネタバレも嫌な人は、ここから先は読んではいけない・・・)


これこそが「真実に向かおうとする意志」を体現した原画展!
過去にも荒木先生の原画展は「土浦桜比べ展覧会」「岸辺露伴 新宿へ行く」に行った事があるけれど、今回の原画展はそれらの原画展とは全然別もの!
今までの原画展はジョジョが主体の原画展ではなかったこともあり、荒木さんが作品の中で非常に大切にされている「家系」や「血統」、「連続性」という部分がどうしても表現できていませんでした。
純粋に荒木さんの描いた「原画」を楽しむ場になってしまっていました。
(良い悪いではなく、今ままでの原画展の趣旨として仕方ない事だと思います。)

しかし、今回の原画展は違うゥゥッ!
ジョジョ作品だけでなく「荒木飛呂彦」先生の作品全てが展示!!
荒木先生が30年間、漫画家とし描き残してきた「未来への遺産」が贅沢なまでに堪能出来る原画展!!!

会場に入るとすぐに見えてくるのは、
「魔少年ビーティー」や「ゴージャスアイリン」、「バオー来訪者」といった初期作品の原画の数々。
これらの作品は連載終了後に文庫やアニメ、ドラマCD化されており、連載終了後に書き下ろしたイラストまで展示されていました。
最初のブースだけでも荒木先生の漫画家としての軌跡を体感する事ができます。
個人的にはファンロードの表紙を飾ったバオーの原画が見れたのが嬉しかった♪

そこから先は、ジョジョの部ごとに分かれたブースで数々の原画が展示されていく。
ブースの所々には、精巧に作られた「石仮面」や「ブラフォードの剣」、「弓と矢」が飾られていて、ファンの心をくすぐりまくる。
原画にばかり注目してしまいがちですが、ちょっと遠くから原画を見ると、原画が飾られている壁面にもジョジョの擬音が描かれていて、思わずニヤリ。
色々とファンを楽しませてくれます♪
ジョジョ展 in S市杜王町なので、4部と8部のブースはかなり大きめ。
岸部露伴の仕事場を再現しているコーナーもあり、見ているだけで手裏剣の様にインクを飛ばしてべた塗りが出来る気分になる(多分一部の人だけw)。

最後の方には集英社のファッション雑誌『SPUR』で掲載された短編作品「岸部露伴 グッチへ行く」の生原稿がずらりと並ぶブースも。
荒木先生が漫画以外で活躍されている仕事も体験できる原画展!!

最後の最後には、荒木先生が
「初代編集者の意見と影響があまりにも大きく、違う編集者に会っていれば、『ジョジョ』は違う作品になっていた」
と言っていた、初代編集担当者さんと荒木先生の対談映像も堪能出来ます。

グレイトッ!


噂の「靴のムカデ屋」でジョジョ展を倍楽しむ!!
ファンの間では有名な、原作に出てきた「靴のムカデ屋」が本当に実在するという話。


ジョジョの奇妙な冒険第38巻で、吉良吉影の正体を探していた承太郎が遂に手がかりを見つけたお店。
自動操縦型のスタンドという新しい概念やエコーズがACT3へ進化していく過程など・・・、物語の中で非常に重要な舞台となったお店です。
そんなお店が存在するというのだからジョジョラーとしてもちろん行かねばならないでしょう。

てことで、行ってきました「むかでや」さん。
原作では「靴のムカデ屋」ですが実際のお店は「むかでや」とひらがな。

また、原作では1階にお店がありますが、実際のむかでやさんは2階にあります。
場所は、原画展の会場となっている仙台メディアテークから徒歩5分くらい。


「むかでや」さんの楽しみ方は只一つ。

商品を買って、領収証を貰うッ!!


これだけです。
なぜか!?
自分がジョジョラーであることを店員さんに伝えて、領収書をお願いすると領収書がこんな感じで出てきます。


これで君も吉良吉影!!
領収書の但書はもちろん「ボタン付け代として」。
しげちーのハーベストにヴァレンチノのスーツのボタンを取られちゃいましたからね。

むかでやさんにはジョジョラーの人がかなり来るそうで、店員さんに聞いたらここ数日で領収書を何度も買いに行っているそうですw
それだけ領収書を切っているので、宛名や但書を描くのも慣れたもの。

ジョジョネタで店員さんとふれあえる「くつのむかでや」さんは、気軽に地元の方々と交流出来る良い場所だと感じました。


おまけでローソンとジョジョのコラボ店舗、オーソンの写真。
薬局の「ドラッグのキサラ」は残念ながら再現されていませんでした。

 

荒木先生のサイン入りグッチのオークション。
ブチャラティとジョリーンの絵が神懸かり過ぎていて惚れる。欲しい・・・。




ジョジョグッズも充実! 荒木先生と岸部露伴の対談も!
ジョジョラーの心をくすぐるグッズの数々を紹介。
(戦利品自慢です、すいません。)

①ジョジョ展 in S市杜王町書き下ろしイラストカード。
※サーフィスだと間違えて喧嘩を売る丈助フィギュアの図



②ジョジョクリアファイル
各部ごとのクリアファイルが販売されてます。個人的好みから2部と5部をチョイス。


③ジョジョポストカード
全50種類!会場に行って自分好みのジョジョイラストをチョイスしよう。


④ジョジョ・ポスター
箱にはジョースター家の証である☆が印刷されてます。各部ごとにあるポスターの中身は会場でのお楽しみ。



⑤杜王新報
自分は杜王新報付きのチケットを購入したので普通に貰えましたが、会場でも普通に販売しています。この杜王新報が想像以上のハイ・クオリティでめちゃくちゃ驚きました!


何と言っても、荒木先生と岸部露伴の対談は超面白いです!ファン必読!!
ファンなら思わずニヤリとすること間違い無し。
あと、なぜかウェザーリポートの天気予報とかある辺りもGOOD!!
紙面に愛を感じますねぇ。



時空を超えたスタンド「ジョジョ展」!!!
ジョジョの奇妙な冒険 第六部の中で、ディオがこんな台詞を言っているシーンがあります。


「パリのルーブル美術館の平均入場者数は一日で四万人だそうだ」
「会館は1739年。毎日四万人もの人間がモナリザとミロのビーナスにひきつけられこの2つは必ず観て帰っていくというわけだ。スゴイと思わないか?」

すぐれた画家や彫刻家は自分の『魂』を目に見える形で残すという所だな。まるで時空を超えた『スタンド』だ…

まさに作中のディオの台詞の様に、荒木先生の「魂」を目に見える形で展示してくれた今回の原画展。
荒木先生の30年間の漫画家人生を時空を超えて体験出来るスタンド能力「ジョジョ展」!
10月から六本木ヒルズで開催されるジョジョ展 in TOKYOは、仙台展とはまた異なった展示内容らしいのでジョジョラーは東京展も行くっきゃないです。




かしこまり。

2012年5月1日火曜日

退社しました。 〜退職の審美眼〜


本日430日をもって、勤めていた株式会社インターネットインフィニティーを退職しました。

社会人として丸四年。
会社では、本当に、本当に貴重な経験を色々とさせて頂きました。

自分は新卒で入社した会社がネット系上場企業の子会社で、親会社から出向という形でその会社に勤務していました。
その後、入社18ヶ月ほどでインターネットインフィニティーと合併した為、転職はしていないのに履歴書では3社勤務しているという、何とも奇妙な経験をしました。

インターネットインフィニティーでは、
新規事業の立上げ・事業構築・業務提携・事業売却・事業撤退・採用・教育まで、グループのリーダーとして、かなり幅広く本当に貴重な経験をさせて頂きました。
(お世話になったIIFのみなさんには、本当に感謝してもしきれない程多くのモノを頂きました。)
若いうちから色々な経験が積めるのはベンチャーの最大の魅力だと思います。
ベンチャーという選択肢と、今はありませんが新卒で入った会社を選んで自分は本当に良かったと、心の底から思っています。
当時、それらの選択肢に自分が出会えた事は本当に幸運だったと思います。

また、会社の業績が好調・不調な時を経験できた事、
そして何よりも
厳しい時こそ耐えて耐えて、その中から活路を見出して壁を乗り越えるという経験を、
個人でも組織でも経験できた事に非常に感謝しています。


そして、それらの経験の中でも最後の最後に訪れた「退職する」という経験。
今回自分がこのブログを書こうと思ったのは、
自分自身が「退職する」という事について先輩たちから指南を受けたからです。
そして、先輩達から受け継いだ継いだものを人に伝えたいと思ったからです。
(ジョジョでもジョルノが言ってますしねw)
参考文献:
ジョジョの奇妙な冒険 63巻 ジョルノ・ジョバーナの台詞より
「去ってしまった者たちから受け継いだものはさらに『先』に進めなくてはならない!!」


社内での引継ぎ方法や、クライアントへの退職挨拶の仕方といったテクニック的な部分ではなく、自分なりの「辞め方」についての在り方、価値観を伝える事で、これから新しいチャレンジをしていく方々(特に後輩達)の、少しでも参考になればと思います。


「会社を辞める」際に心がけた事
自分の場合、理想の辞め方を考えた時に心がけた事は
「社長や役員に応援して送り出してもらえる事」(退職のゴールイメージを持つ)

ということでした。



「社長や役員に応援して送り出してもらえる事」
このゴールイメージを持てたのは、以前、上場企業のT会長とお食事をさせて頂いた際に
「いつか会社を去る時が来たら、せめて社長から応援されて辞められるくらいは成果残して辞めなよ」と言われたことがきっかけでした。



正直な話、退職を考え始めた時に「辞めるんだったら少しでも早く辞めた方が会社にとっても良いよな」という、何とも自分勝手で無理矢理自己を正当化させるような理由で離職を考えた時がありました。(今思うと本当に恥ずかしいです。)

しかし、真剣に退職について考えた時に、以前頂いた会長からの言葉が脳裏をよぎりました。


社長や役員に応援して送り出してもらえる状況とはどういう状況だろうか?


そう考えだすと自然と仕事に対する姿勢が変わりました。
「辞めるから良いや」という思考ではなく、「辞めた後でも今まで以上に成果の上がる状況をどうすれば作れるか」という思考に変わっていきました。
この言葉が自分の中で明確なゴールイメージとしてあったからこそ、最後の最後までやりきれたと思います。
辞める前に、自分がどういう状況で辞めたいかゴールイメージを描く。
「退職」という行為ですら、目的意識を持って目標達成することで道が拓けることを学びました。
また、退職するケースというのは殆どが自己都合だと思います。
だからこそ「会社に対して敬意を払って辞める」ことも心がけました。


自分がこれらの事を感じられたのは、色々な先輩方が個々人の退職について語ってくれたからでした。
どんな事にも終わりがある。
どんな終わり方がいいのか?それを考える機会って意外と無いんですよね。
退職をすると決めた時にどんな退職の仕方がいいのかを考えること、
そしてその実現に向けて行動する事こそが、次の職場でも確実に活きる経験になります。

退職の仕方についてはそれなりに語れると思うので、
退職で悩む事があったらお気軽にご相談下さいw


これからについて
自分のこれからの事について少し書かせて頂きますと、
ビジネスパートナーとエコーズという会社を立ち上げました。


これからは経営者として、
自分が愛してやまない漫画産業に新しい価値を提供すべく事業を運営していきます。

事業としては、これから今まで以上に様々な技術やノウハウが必要となるスマートフォンやタブレット対応のWEBサイト構築・マーケティング支援を柱に、漫画に関する自社サービスを開発していきます。
その辺の事は、また別途詳しくブログを書こうと思いますが、
漫画に関する事やスマホのサイト周りの事で悩まれている方、面白い企画を考えられている方がいれば、是非色々と情報交換できればと思います。

 最後に、
今までお世話になった皆様、今まで本当にありがとうございました。
これからは経営者として今まで以上に精進して参りますので、
今後とも末永いお付き合いをよろしくお願い致します。




さぁーて、ここからがやっとスタート。
やってやります!!



かしこまり

2012年4月22日日曜日

大友克洋GENGA展は原画にノックアウトされる。


ゴールデンウィークもあと少し。
既にかなり話題になっていますが、大友克洋GENGA展に先日行ってきました!

日本の漫画・アニメの転換点となった作品「AKIRA」の作者である
巨匠・大友克洋先生の初の原画展ということもあり、
国内だけでなく海外の方もかなり原画展に来ていました。

既にたくさんのブログでファンが感激を共有してますね。

▼大友克洋GENGA展行ってきましたのでレポ。 
▼金田のバイクにもまたがれる。「大友克洋GENGA展」に行って大興奮してきた。 
▼「大友克洋GENGA展」で金田バイクに乗れちゃうぞーっ! 写真もOK! 赤ジャケット貸し出しも!! 

自分も上記の記事の方々と同じく、かなりこの原画展には興奮しました。
(もちろん、ポスターや画集も購入)
それと同時に、この大友克洋GENGA展に行ってみて個人的に感じた事があったので、
ちょっと語ってみたいと思います。


見終わった後も興奮が冷めない!
一つ目はこれ。
「見終わった後も興奮が冷めない!」こと。

これは超・個人的な体験なんですが、
会場を出た後も、しばらく大友さんの世界観に引き込まれたままで、
ずっとドキドキしてました。
帰り道に秋葉原の町を歩いていても、ネオ東京っぽく見えてしまうw

他の漫画家さんの原画を見に行ったこともあるけど、
その時は見ていてドキドキする体験だった。
これが普通だと思う。
でも、大友さんの原画展は、
見終わった後までドキドキする。
断言しておくが、自分はコアな大友ファンではない。
漫画を読んでアニメを一度見た事がある程度のライト大友ファンだ。
そんな自分を見終わった後までドキドキさせられた。

なぜか。

原画展の音楽や配置などの空間自体が素晴らしかったこともあったけど、
何よりも原画そのものが凄すぎる。
大友さんの書く絵の、独特な構成や繊細すぎる線と圧倒的な描き込み量。
全てにおいてクオリティーが高すぎるのだ。
しかも一枚一枚が非常に高いクオリティーの原画が2300枚も展示されている。
一枚でも凄いパワーを秘めているのに、それが2300枚もあるのだ。
その原画達が生み出すパワーは凄まじい。
まるで、キングダムで連合軍が攻めてきた時のあの圧倒的なパワーのように。
(分かる人だけ分かって下さいw)



キャラクターが活きるのは背景との相乗効果


大友さんの原画の特徴として、異常なまでの背景の描き込みがある。
ビルやメカから自然まで、それだけで絵として成り立つ程の圧倒的な背景。

なぜあそこまで背景を描き込むのか?
それが原画展に行ってみて分かった気がする。

それは、背景が繊細で、リアルであればあるほど、
主役であるキャラクター達が活きるのだ。
光が強ければ強い程、影も濃くなる。
逆に、影が濃いということは、
影を作り出している「モノ」により強い光が当たっているということ。

背景がリアルであればあるほど、
読者である自分たちはその世界観に引き込まれる。
ただキャラクターが立っているシーンでも、
そのキャラクターがその世界で活きていることが自然とイメージ出来る。

そんな大友さんの原画だからこそ、
それを買って飾りたいというニーズは高いと思う。
見終わった後にグッズを買えるコーナーがあって、
WEBサイトでも使われているGENGA展の書き下ろしポスターはもちろん買いましたが、それ以外に原画一枚絵だけのポスターや複製原画はほとんどありませんでした。

あれだけの原画があるんだから、
一枚絵のポスターとかもっとあって良いと思ったけど
他のファンの人はどう感じたんだろうか。



WEBサイトがクールすぎる

最後に、この原画展に行く前に何より興奮したのが、
大友克洋GENGA展のWEBサイト。


書き下ろし原画をドカンッと一枚使ったこのサイト!
まさにクール・クール・クール!!と叫びたくなる程。

ここまでサイトもクールで、ソーシャルメディアもガンガン活用していたので、
ARを使った仕掛けとか、大友さんの漫画を電子書籍で配信したりとか、
この変革の時代だからこそ新たな取り組みを色々とやってほしかった。
というのが個人的に残念だった点。
たぶん、GENGA展という「原画」に焦点を当てたイベントだったからだと思いますが。






次に狙うは荒木飛呂彦原画展 ジョジョ展

最近は原画展多いけど、ビジネス的にも上手くなりたっているんだろうか?
漫画やアニメは、
ソーシャルゲームやニコニコ動画などと競争して可処分時間の奪い合いをしていかなければいけない。
読書や視聴は、友達と共有したりリアルタイムで場を体験することが難しい。
だから、原画展のような漫画のファン作りの場は
今後ますます重要になってくると思う。

その辺のリアルイベントの動向も今度、考察して行きたいと思います。



かしこまり。

2012年2月6日月曜日

ぜひ見て欲しいッ!映画ベルセルクの完成度の高さは異常ッ!!!



みなさん映画『ベルセルク 黄金時代篇 覇王の卵』は見ましたか?
はっきり言って、あまり期待せずに映画館に見に行ったのですが(ここの所アニメ映画外してたので)、
この映画版ベルセルクは新年一発目の映画にふさわしい、大・大・大満足の高付加価値映画でした!
もう見てて鳥肌ものですよ。
『見る』んじゃなくて『体感』する映画!ベルセルクの世界観を劇場で思う存分『体感』できますッ!

ベルセルクの全ての物語を映像化するという壮大なプロジェクト「ベルセルク・サーガ・プロジェクト」が発表された時、ファンはかなり盛り上がりました。
アニメ版はそこそこ評判がよかったし、しかもあんなところで終わっていたことを考えると期待しない訳がありません。
しかし、漫画ベルセルクの魅力を映像でどこまで精密に再現出来るのかを心配していたコアなファンも多かったはず。
しかししかし、この映画ベルセルクはもうそんなレベルじゃないっす。
漫画ベルセルクの魅力を再現するだけではなく、そこに映像としての魅力をプラスしてプラスしてプラスして・・・、それはもう素晴らしい作品になっております。

平沢さんの音楽は最高!劇場で聞いてこその感動!!
音楽はアニメ版と変わらず平沢進さん!
原作者の三浦建太郎さんが平沢進さんの熱狂的なファンなのは言わずもがなですが、
平沢さんの楽曲はベルセルクの世界観を作り上げるのに完璧な楽曲。
何度も何度も聞きたくなる。壮大な音楽と映像のコラボレーション。

しかも映画館で聞くからこそ身体の芯まで響き渡ります!
もう映画館であの音を体感して欲しい。体感してそんないです。本当に。

馬上での戦闘シーンは圧巻!アニメ界の歴史に残る!
今回の映画ベルセルクの見せ場として馬上での戦闘シーンがあると思います。
ここは、3Dを使いつつ、かなり上手に映像を作っています。
これには正直ビックリしました。
かの有名な「AKIRA」の映画の中で、金田のバイクが疾走するテールランプの映像等、かなり画期的でしたが、
個人的にはそれに匹敵する程、馬上の戦闘シーンはいい味出してました☆
映画ベルセルクはちゃんとアニメのアニメたる部分を作り込んでいるのが見ていて伝わります。
漫画じゃないことをしっかりと表現するのがアニメであるはず。ただ動けばいいってもんじゃありません。
この馬上での戦闘シーンしかり、今回のベルセルクは非常によくわかってます。ツボをつきまくりです!
3Dの映像にまだ慣ていない為か、違和感を感じる時がないわけでもないですが、
最新技術を取り入れて2Dと3Dを融合させたチャレンジスピリットを考えれば全く問題ないでしょう。

そのことはゾットの声優さんである三浦健太さんも仰ってます!
「西洋の剣で斬り合う戦争は、日本刀のそれとは違う。大剣を振り下ろすシーンの質感とか、原作マンガの画の力強さが生かされていたし、2Dでここまで迫力が出せるとは。原作とは別の壮大な作品になっている」
まさに、まさにそうなんです!

世界を狙うべきアニメ映画!
ここまでベルセルク・ファンとしての意見について言及してきましたが、最後に伝えたいことは漫画ベルセルクの原作を知らない人でも十分に楽しめる作品になっているということです。
私は、ベルセルクの漫画を読んだ事がない友人と映画を見に行きました。
その友人はかなりの映画好きでなのですが、アニメや漫画に明るい人間ではありません。
しかし、そんな友人をも満足させる程の映画でした。
通常の漫画原作の劇場アニメだと、どうしても大衆向けに作りすぎて原作ファンが離れてしまったり、逆にファンを狙いすぎてマスを落とせなかったりします。しかしこの映画ベルセルクは違います。
自分のような原作好きの人間も落としつつ、ちゃんと一般のマス層も落とせる映画でした!

原作の内容をコンパクトにまとめている為、原作ファンの人間で「話の展開が早すぎる」と感じる人がいるかも知れません。
しかし、要所要所のポイントを押さえつつ、知らない人でも楽しめる様に映像を作っていることはある意味で恐ろしいことです。多くの人が楽しめる作品を作るということは相当難しいことですから。
最新の映像技術、壮大な音楽、原作を忠実に再現したストーリー。
これぞ日本が世界に誇るべきコンテンツだと思います。
クールジャパンの神髄がここにある。世界を狙うべき映画だと思います!

かしこまり

ベルセルク (7) (Jets comics (542))