2011年3月21日月曜日

WEB本棚サービスの今後について考えてみた


WEB本棚サービスを最近になってようやく本格的に使い始めた。

WEB本棚サービスは、名前の通りWEB上で自分が読んだ本を登録できるサービス。
読んだ本をジャンルや読了時期ごとに整理し、メモやコメントをつけて「蔵書管理ツール」として使ったり、自分の読書スタイルと趣味嗜好の近い人を探し、レビューをチェックしたり、自分のレビューにコメントを貰ったりして「人を通して本を探したり、本を通じてコミュニケーションがとれるツール」。

そんなWEB本棚サービスですが、既に多くのサイトが立ち上がっています。どのサイトも2008年ごろから運営をしているようで、これからが勝負といった印象。

各種WEB本棚サービスの比較はこちら
Web本棚サービス比較(http://life.goat10.com/2010/02/20100228_01.php
WEB本棚サービス 5つ比較 (http://toosato.blog63.fc2.com/blog-entry-196.html


いくつもあるサービスの中から自分はブクログ読書メーターを使い始めました。
ブクログは主に書籍を、読書メーターは漫画の管理で使っています。
何故分けているかと言うと最初にブクログを使い始めたのですが、登録をし始めると漫画の量が多くなりすぎてしまう為、登録をすることを懸念し、別サービスを探した為。
でも、読書メーターを使い始めたら本棚を分けられる様なのでだったら最初から読書メーターにすればよかったかなってちょっと思ったりしています。
使い勝手に関してはどちらのサービスもいい感じに使いやすいです。

しかし、今回はそんなサイトの比較をするのではなく、そもそもこの「WEB本棚サービス」について、個人的な感想と見解を書きたいと思います。


▼利用価値あり!読書が楽しくなる!
実際にWEB本棚サービスを使ってみて変わったことは、使う前と比べて明らかに「読書が楽しくなった」ことです。かなり抽象的な表現かもしれませんが、これが自分にとって何より大きかった。

よく、買った本をそのまま読まずに放置してあることって結構あると思います。自分は未だにそうです。それがWEB本棚サービスを使って解消された訳ではないのですが、WEB本棚に登録することで読んでない本を意識することができ、その結果買っても読まない本の冊数はかなり減りました。自分の場合はですが。

また、WEB本棚に登録してあることによって、以前に比べて人に本を薦めやすくなりました。
WEB本棚に登録してあれば会話に出てきた時に直ぐに相手に表紙を見せてあげることができます。また、相手はそのまま本のレビューも見ることができる。
何も見せないで本を薦めるのと、ちゃんと表紙を見せてあげることでは相手にとっても印象が違います。別に押し売りしてるわけじゃないんですけど(笑)、良いなって思ったものは薦めたくなるんですよね。自分は少なくてもWEB本棚を活用して数十人の人に読んだ本を薦めました。

リアルでの本のレビューを伝えやすくなった他に、facebookやtwitterなど、WEB上でも自分が読んだ本のことを発信しやすくなりました。
ブログなどにも貼り付けやすいし、自分のレビューを人に見てもらい、それに対してコメントを貰うという楽しさが出てきました。

以上の様に色んな理由がありますが、結果的に本当に「読書が楽しくなった」。
それはきっと色々な人と自分の読書を共有できるからだと思います。
twitterを活用したソーシャルリーディングが話題だったり、少人数で集まって本を読む読書会が少しずつ流行り始めた背景には「読書という本来一人で行うものを人と共有したい」と思う人が増えてきたからではないかと思うのです。



▼収益性が課題。でも、ライフスタイルとして定着していくのではないか
今までと違いこれからの社会は「評価経済」になると言われています。
自分の行動を人から評価して貰う。そして、人を評価することで経済活動か成り立つ。
facebookのいいねボタンは正にその象徴ですね。自分のコメントや写真などに対して評価を貰うことで、その評価=自分への評価と感じ、人は人から認められていることを実感します。そして、人から評価を得ることが嬉しくなり、人に対しても評価をする様になり、それらの評価が経済を作っていく。

世界的なソーシャルメディアの台頭や、モノがあふれ物質的な豊かさの先を求めている現代人を見ていると、評価経済の考え方は今後の時代のキーファクターになるのではないかと個人的に考えています。
WEB本棚サービスは正にこの評価経済の軸に沿ったサービスでもある為、今後益々活性化してくるのではないかと思います。


しかしながら、WEB本棚サービスは収益的にはまだ成り立っていないサービスなのではないかと思われます。
大手のブクログを運営する

のIR情報を見ると、ブクログ単体で収益を上げるというよりは、姉妹サイトのパブーという電子書籍の販売サイトで収益を上げようと考えていることが推測できます。ブクログ単体の売上等はIR情報には記載がありませんが、本業のサーバー穂スティング事業などに比べると微々たる数字なのだと思います。これからはブクログ読者をどのように増やし、電子書籍の売上を上げるかが課題だと思います。と同時に、電子書籍のコンテンツの充実も課題だと思いますが。


た、読書メーターに至っては書籍の直販はしておらず、Amazonのアフェリエイトや広告収入が収益の柱だと思われます。読書メーターの会員数は明らかではありませんが、2009年11月時点で3万人を突破したとの情報があります(不確定情報)。現時点で5万人超くらいでしょうか。

そこからの広告収入等を考えると、年間で億には達していないのではないかと思われ、事業として見るとまだまだ厳しい状況であると思います。

しかしながら、読書メーターは個人(もしくはかなり少人数)で運営しているようなので、それぐらいの収益でもやっていけるのかもしれませんが・・・。


収益面以外にどちらのサービスにも言えることは、レビューがまだまだ少ないこと。
特にブクログは本のレビューを書いている人が少なく、また書いてあっても感想を一言程度のものが多いのが残念なところです。

色々書きましたが、この読書スタイルは今後広がっていくと思っています。
なぜなら前述したとおり、人は人と読書の感想や情報を共有をしあいたいからです。評価しあいたいからです。
ロケーションサービスが注目されていますが、日本人は昔から読書習慣があることを考えると、このWEB本棚サービスのブレイクの方が早いのではないかと勝手に予測しています。

良いものは時代が証明してくれると誰かが言っていましたが、WEB本棚サービスは時代が証明してくれることを祈っています。


かしこまり

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