2012年4月22日日曜日

大友克洋GENGA展は原画にノックアウトされる。


ゴールデンウィークもあと少し。
既にかなり話題になっていますが、大友克洋GENGA展に先日行ってきました!

日本の漫画・アニメの転換点となった作品「AKIRA」の作者である
巨匠・大友克洋先生の初の原画展ということもあり、
国内だけでなく海外の方もかなり原画展に来ていました。

既にたくさんのブログでファンが感激を共有してますね。

▼大友克洋GENGA展行ってきましたのでレポ。 
▼金田のバイクにもまたがれる。「大友克洋GENGA展」に行って大興奮してきた。 
▼「大友克洋GENGA展」で金田バイクに乗れちゃうぞーっ! 写真もOK! 赤ジャケット貸し出しも!! 

自分も上記の記事の方々と同じく、かなりこの原画展には興奮しました。
(もちろん、ポスターや画集も購入)
それと同時に、この大友克洋GENGA展に行ってみて個人的に感じた事があったので、
ちょっと語ってみたいと思います。


見終わった後も興奮が冷めない!
一つ目はこれ。
「見終わった後も興奮が冷めない!」こと。

これは超・個人的な体験なんですが、
会場を出た後も、しばらく大友さんの世界観に引き込まれたままで、
ずっとドキドキしてました。
帰り道に秋葉原の町を歩いていても、ネオ東京っぽく見えてしまうw

他の漫画家さんの原画を見に行ったこともあるけど、
その時は見ていてドキドキする体験だった。
これが普通だと思う。
でも、大友さんの原画展は、
見終わった後までドキドキする。
断言しておくが、自分はコアな大友ファンではない。
漫画を読んでアニメを一度見た事がある程度のライト大友ファンだ。
そんな自分を見終わった後までドキドキさせられた。

なぜか。

原画展の音楽や配置などの空間自体が素晴らしかったこともあったけど、
何よりも原画そのものが凄すぎる。
大友さんの書く絵の、独特な構成や繊細すぎる線と圧倒的な描き込み量。
全てにおいてクオリティーが高すぎるのだ。
しかも一枚一枚が非常に高いクオリティーの原画が2300枚も展示されている。
一枚でも凄いパワーを秘めているのに、それが2300枚もあるのだ。
その原画達が生み出すパワーは凄まじい。
まるで、キングダムで連合軍が攻めてきた時のあの圧倒的なパワーのように。
(分かる人だけ分かって下さいw)



キャラクターが活きるのは背景との相乗効果


大友さんの原画の特徴として、異常なまでの背景の描き込みがある。
ビルやメカから自然まで、それだけで絵として成り立つ程の圧倒的な背景。

なぜあそこまで背景を描き込むのか?
それが原画展に行ってみて分かった気がする。

それは、背景が繊細で、リアルであればあるほど、
主役であるキャラクター達が活きるのだ。
光が強ければ強い程、影も濃くなる。
逆に、影が濃いということは、
影を作り出している「モノ」により強い光が当たっているということ。

背景がリアルであればあるほど、
読者である自分たちはその世界観に引き込まれる。
ただキャラクターが立っているシーンでも、
そのキャラクターがその世界で活きていることが自然とイメージ出来る。

そんな大友さんの原画だからこそ、
それを買って飾りたいというニーズは高いと思う。
見終わった後にグッズを買えるコーナーがあって、
WEBサイトでも使われているGENGA展の書き下ろしポスターはもちろん買いましたが、それ以外に原画一枚絵だけのポスターや複製原画はほとんどありませんでした。

あれだけの原画があるんだから、
一枚絵のポスターとかもっとあって良いと思ったけど
他のファンの人はどう感じたんだろうか。



WEBサイトがクールすぎる

最後に、この原画展に行く前に何より興奮したのが、
大友克洋GENGA展のWEBサイト。


書き下ろし原画をドカンッと一枚使ったこのサイト!
まさにクール・クール・クール!!と叫びたくなる程。

ここまでサイトもクールで、ソーシャルメディアもガンガン活用していたので、
ARを使った仕掛けとか、大友さんの漫画を電子書籍で配信したりとか、
この変革の時代だからこそ新たな取り組みを色々とやってほしかった。
というのが個人的に残念だった点。
たぶん、GENGA展という「原画」に焦点を当てたイベントだったからだと思いますが。






次に狙うは荒木飛呂彦原画展 ジョジョ展

最近は原画展多いけど、ビジネス的にも上手くなりたっているんだろうか?
漫画やアニメは、
ソーシャルゲームやニコニコ動画などと競争して可処分時間の奪い合いをしていかなければいけない。
読書や視聴は、友達と共有したりリアルタイムで場を体験することが難しい。
だから、原画展のような漫画のファン作りの場は
今後ますます重要になってくると思う。

その辺のリアルイベントの動向も今度、考察して行きたいと思います。



かしこまり。