2011年3月3日木曜日

漫画がWEBに移行していく流れの事例

以前のブログで、Jコミパブー漫画 on WEBといったWEB上で漫画で収益を得る方法をご紹介しました。
そんな矢先に、ここ最近ちょっと話題になっていた「中国人嫁日記」というWEB漫画が、漫画家の新しい収入源の1つ可能性を模索していることを知ったのでご紹介したいと思う。


「中国嫁日記」希有馬氏による漫画原稿料とアフィリエイトの話
http://togetter.com/li/106407


この漫画が何故話題になっていたかと言うと、作者が漫画を掲載誌していたWEBサイト(ブログ)から広告収入を得た為だ
何だそんなことかと思うかもしれないが、漫画家に取って雑誌の原稿料、単行本の印税以外で収入を得ることができるのは驚くべき事実。
実際、作者の希有馬さんは以下のようなコメントをtwitterでつぶやいています。


■俺なんか、今まで素直にそれを信じてた部分があって、「原稿料をもらうより高い換金方がある!」ってのは革命なんですよ。
■漫画家にはヒエラルキーがあるですよ。例えば講談社や小学館からコミックスが出たり、3代少年誌に載ると凄いとか。まあ、分かっていただけると思いますが。で、一番下が単行本にならない原稿描く人です【俺とか】。で、このヒエラルキーがそのまま収入に直結してるもんなんです。


トキワ荘プロジェクトが発行している、漫画白書にも書かれているようですが、
漫画家は本当に二極化が激しく、食べていけない漫画家が殆どです。


NPO法人NEWVERY内 トキワ荘プロジェクト
NEWVERY
発売日:2011-01-22


そんな漫画家さんたちに少しでも収入が入る仕組みとして、希有馬さんの様にブログで漫画を毎日UP、もしくは週1でUPしてPVを稼ぎアフェリエイト広告(=原稿料)で日銭を稼ぐ。
そして、有る程度見込み客(一定の読者、ファン)が付いてから、単行本を出版して収益を得る。
といったお金の稼ぎ方は十分にありえるのではないでしょうか。
単行本の部分が同人誌などに置き換わる可能性はありますが、それはファンとのよりリアルな繋がりとして漫画家さんのパーソナルブランドをより高めることになる。

実際、似たような事例として「マンガで分かる心療内科」というマンガがあります。
この漫画、なんと心療内科のメンタルクリニックのサイト内に掲載されていた漫画なのです。

うつ病や適応障害などの症例について、登場人物のやり取りを通して解説を行うギャグ漫画で、メンタルクリニクのサイト内に不定期に連載していました。
2ちゃんねるなどで話題になり、徐々に口コミで火が付いて少年画報社からコミック化になったという異例の作品。


少しづつではありますが、WEB漫画ベースからの収益事例というのは出てきているんです!
漫画の新しい可能性ではあると思うのですが、今後この流れがドンドン加速していくのではないかなって自分は感じています。
なぜなら、出版社のビジネスモデルが既に崩壊していて、漫画家さんが育つ仕組みと、お金が入る仕組みが既存の仕組みだと成り立たなくなっているから。


ただ、WEBに漫画が移行してくると、今度は漫画家さんは漫画だけ描いていればいい時代は終わります。
編集者や出版社がやっていた、読者にどうやって読んで貰うか。その為にターゲットをどこに絞ってアプローチをしていくか。などを考えなければいけなくなってくるのかなって思います。




かしこまり

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